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ビッグ・バッド・シティ

エド・マクベイン著 ハヤカワミステリ刊

87分署シリーズ49作目。

公園で発見された若い女性の絞殺死体。死体の填めていた指輪から、彼女が修道女だということが分かる。しかし修道女であるにもかかわらず、彼女には豊胸手術を受けており、一度還俗した過去があった。キャレラ達は彼女の殺害原因は過去にあるとにらみ、捜査を続けていく。一方管内では空き巣に入った後、チョコレートチップクッキーを置いていく「クッキー・ボーイ」と命名された空き巣狙いによる犯行が続き、刑事達を悩ませていた。更に、キャレラの父を殺害しながらも証拠不十分で釈放された犯罪者がキャレラの命を狙って密かに行動を開始しており…。

前回と同じく、次々に起こる複数の事件をそれぞれ刑事達が担当し追いかけていく形。淡々とした描写が続いてるので読みやすい。今回は刑事の父親を殺したことで、いつか報復されるのではないかと恐れる男が誰も知らない所からキャレラの命を狙うんだけど、それが背景にあるお陰で緊迫感が増している。「ラスト・ホープ」へのキャレラのゲスト出演を受ける形で、今度はマシュー・ホープ弁護士が、こちらにゲスト出演。修道女の過去を探る試みに一役かっている。今回もオリーはいい味出してたなあ。尼さんギャグはいまいち面白さが分からなかったけど。
by yamanochika | 2009-04-23 00:33 | 海外ミステリ
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