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デス・コレクターズ



ジャック・カーリィ著 文春文庫刊

読んでから感想書くまでにずいぶん間が空いてしまいました。カーソン・ライダーシリーズの第2弾。

デス・コレクターズとは文字通り、殺人犯の残した遺物・アートをコレクションする人たちの事。蝋燭と花で装飾された異常な状態で見つかった死体。前作の事件で二人だけの特務班として認められたカーソンとハリーは、連続殺人犯絡みの事件として捜査に引っ張り出される。やがて事件には30年前に死んだ大量殺人犯のアートが絡んでいる事がわかり、カーソンは殺人犯ゆかりの品を集めるコレクター達の世界に関わっていくのだが…。

1作目と比べて格段に本格ミステリとして出来がいい。伏線の置き方が上手くて、最初に読んだ時には特に何も感じず読み流していた人物の行動に実は意味があったり、話の繋がりが上手くなったと思う。特に真犯人に繋がる手がかりは絶妙。そして最後の最後で、話がひっくりかえり、今まで思っていたのと違う世界が拓ける解放感と、静かな感動が味わえたのがたまらなく良かった。

しかし前作でくっついたアヴァとは今後恋人として関係を築いていくのかと思いきや、彼女とは別れていて別の女性と事件捜査を共にし新たな恋人になる展開になっていたのは残念でした。あと相変わらずジェレミーはいい味出してます。弟に対しては、言っている事とやっている事がずいぶん違う気がする。
by yamanochika | 2013-03-09 00:34 | 海外ミステリ
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