L・M・ビジョルド著 創元推理文庫刊 「ミラー衛星衝突」からの続き。バラヤーに戻ったマイルズがエカテリンにプロポーズしようとあれこれ策略を立てているのを軸に、皇帝の結婚式を巡る騒動、相変わらずのヴォル達の争い、結婚式の為に戻ってきた人たちを交えた大騒動を描くオールスターキャストの内容。全体的にコミカル要素が強いので、オペレッタを見ているみたい。 家族からの自立、本人も知らなかった血縁の秘密、等々シリアスな要素もあるんだけど、最後のクライマックスを〆るのがバター虫騒動な辺り、この話は明るく楽しくしようという作者の意図を感じます。マイルズがエカテリンとの事で参っちゃっているので、マイルズによる政治的駆け引きとかはあんまり見られないんだけど、その分グレゴールのすごさが際立ってます。さすが皇帝。イワンも頑張っているんだけど、そこはイワンだから。エカテリンの持ちあげられっぷりが若干鼻につくんですが、とりあえずマイルズが幸せならまあいいか。 短編の「冬の市の贈り物」が同時収録。マイルズとエカテリンの結婚式の話。タウラ軍曹の為のお伽話。大騒動の後の〆として、いいお話だと思う。
by yamanochika
| 2013-06-02 16:27
| SF・FT
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