風の王国 暁の歌



毛利志生子著 集英社コバルト文庫刊

風の王国の最終巻。お話の主役として話を動かしていくのは当然翠欄なんですが、吐蕃国を成立させた一代の英雄といえばやはりソンツェン・ガンポなので、話の中では彼の存在感が際立っていたと思います。その彼が段々衰えていき、新しい世代が育っていく。王国を創り上げた偉大な王ソンツェン・ガンポが亡くなり、新しい王ラセルの戴冠で終わる、大河ドラマの最終回のような終わり方でした。

リジムの死後は、翠蘭があちこちの国を巡り、ラセルが王の後継者として成長していく姿が描かれていたので、最終巻のラセルの姿には感無量。チベットというか吐蕃はラセルの代まで大きく繁栄して、最終的にガルの子孫に乗っ取られてしまうんですけれど、その辺の緊張感というか、そういうのも含んだいいラストシーンだったと思う。

色々懐かしい人たちも出てきたりするのが最終巻らしいんですけれど、最後の最後まで翠蘭は無茶をするというか、でもあそこで体が動くのが翠欄だよねっていうか。しかし今の少女小説だとこういう大河ドラマはもう読めないだろうなあ。次回作があるなら、コバルトよりも一般小説で書いて欲しい。夜の虹の続きも気になるんだけど、続きでそうにないし。
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by yamanochika | 2013-09-29 22:06 | ライトノベル

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