雲田はるこ著 講談社コミックス刊 師匠が過去を語る八雲と助六編完結と、助六再び編 若き日の師匠の話が続いててすっかり主人公の与太郎の存在を忘れてたw 八雲と助六編を読んでいると、師匠と助六、みよ吉姐さんの複雑な三角関係がなんとも言えず切ない。昭和の20年代か、30年代前半の話になるんだと思うんだけどこの時代だから出せる艶がある気がします。ある意味、お互いがお互いにとって恋敵のようなものなんですよね。みよ吉姐さんが心底惚れたのは八雲だけど、八雲は助六を落語の道に引き戻したい。みよ吉への愛や引け目もあるし、助六にも落語への未練が残っている。それぞれが互いに引き合っている。 でも最後の、みよ吉の本名を呼んだ助六に、結局自分はみよ吉の本名すら知らなかった事を思い知る。あの場面がすごく切ないし、男女の仲は割り切れないものがあるなっていうのがしみじみにじみ出ていて印象に残ってます。結局こういう形でしか、この人たちの関係は結着付かなかったのか。 うってかわってバブル時代に入った助六再び編。八雲の過去話から更に数年経った、昭和も終わりごろ。与太郎がなんだかいい男になっていて、いよいよ話も大詰めになるのかな。続きが楽しみです。 去年の夏から秋にかけてタイガー&ドラゴン見ていたから落語のネタが分かって、八雲と助六編がすごく実感持って読めたのが嬉しい。小虎が好きだったから与太郎見てるとこういうタイプのバカ好きなんだよなあと思う。
by yamanochika
| 2014-03-10 00:24
| 漫画色々
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