ヨルン・リーエル・ホルスト著。ハヤカワミステリ刊。
17年前の誘拐殺人事件で容疑者有罪の決め手となった証拠は捏造されていた。当時捜査責任者となったヴェスティングは責任を問われ停職処分を受ける。新聞記者をしている娘リーネの支援を受けながらかつての事件を再調査し、真相を探るヴェスティングだが… ノルウェー発のミステリ。17年前の事件を見つめ直そうと、一人静かに事件の再調査を始めるヴェスティング。一方娘のリーネは、撲殺事件の調査で犯人と遭遇したり父の為に刑期を満了した容疑者を尾行したり物語の中で動の部分を受け持つ。 2人の活躍により物語にメリハリが生まれ、その中で自分の、自分達の仕事は何のためにあるのかを考えるヴェスティングの思考が上手くハマってきている。 17年前に逮捕された容疑者は本当に事件の犯人だったのか。その謎と現在新たに起きた事件とが絡み合い、更に捜査陣の誰が証拠を紛れ込ませたのかという謎が最後まで物語を引っ張り、飽きさせない。
by yamanochika
| 2016-12-24 16:51
| 海外ミステリ
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