バルコニーの男

マイ・ジューヴァル/ペール・ヴァールー著 角川文庫刊

刑事マルティン・ベックシリーズの新訳版。シリーズ3冊目。

ストックホルム中央の公園で女児の遺体が発見された。さらに2日後に別の公園で新たな少女の遺体が発見されストックホルム市民にはパニックが広がる。事件の手掛かりは乏しく、3歳の男の子の証言と、強盗犯の記憶のみ。捜査は行き詰まりをみせるが…。

冒頭に、おそらく犯人と思われる人物の視点が入り、丹念に事件について語られていく。夏であり、元々発生していた連続強盗事件に加え、連続少女殺人事件がおこり警察の捜査は難航する。
この、事件について派手な展開があるわけではない、地道な捜査とそこから広がる突破口、決して円満とはいえない刑事たちのやり取りがたまらなく面白い。最後の犯人逮捕の場面。明確に書かれてはいないけれど、前後の事情を察するとぞっとするような怖さがある。この過剰さがないところがいいんだ。

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by yamanochika | 2017-07-23 22:33 | 海外ミステリ

日々読んだ本の記録。他映画、漫画等の感想などあれこれ。感想はネタバレありです。ご注意下さい。
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