聖エセルドレダ女学院の殺人

ジュリー・ベリー著 創元推理文庫刊

10代の少女7人が在籍する小規模な寄宿学校で、日曜日の夕食中、校長先生とその弟が突然息絶えてしまう。それぞれの事情から家に帰りたくない生徒達は事実を隠ぺいし、学校生活を続けようと奮闘するのだが…。

19世紀末のイギリス、良家の子女の為のフィニッシングスクールが舞台。冒頭に作中には登場しない、生徒たちに関係のある人物の紹介があり、まずはこの学校に在籍することになった女生徒たちの人となりが読者に示される。彼らの事情や性格が提示された状態でショッキングな事件から物語の幕が開けるわけですが、死を隠ぺいしようとしてもなかなか上手くいかず、次から次へとやってくる訪問客にあたふたしつつ、とっさの機転を利かせてピンチを切り抜けいく様が面白い。
最初の舞台設定からブラックユーモアかと思いきや、10代の少女らしくパーティや身近な男性に心をときめかせたり、少女たちのキュートさが全面に出た冒険小説といったところでしょうか。伏線や小道具もばっちり揃えられ最後は探偵役を務める少女により事件の真相が暴かれるので、推理小説としてもよく出来た作品。

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by yamanochika | 2017-10-20 23:41 | 海外ミステリ

日々読んだ本の記録。他映画、漫画等の感想などあれこれ。感想はネタバレありです。ご注意下さい。
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