毛利志生子著。コバルト文庫。
実際の歴史をモデルにしてるってことで、前から興味があったんだけど、図書館に月神の爪まであったので一気読みしました。…面白かった!中国、唐の時代に皇帝の「公主」として吐藩に嫁いだ文政公主を主人公にした話なんですが、主人公と旦那のカップルを話の軸に据えながら、それなりにきちんとした歴史ものになっていて、その歴史の部分が特に面白い。恋愛要素はあるけど、メインになってないから読みやすいのかな。 主人公はこういう話にありがちな、武芸の鍛錬をしていて、美人だけど自分の容姿や恋愛には疎いというタイプなんだけど、一巻の終わりに何故自分には恋愛や結婚は縁がないから、と考えていたかという理由がきちんと説明されていたので、その辺りで好感度がアップしました。 自分が面白いと思うのが主人公達を取り巻く政治や陰謀の流れだったりするんですが、登場人物の個性がきちんと出ているので安心して楽しめる、というのも大きいです。誰か特定の敵がいるというわけではなく、吐藩を取り巻く状況の中で、主人公達が懸命に頑張っているという感じ。しかしヒロインが結構酷い目にあってます。毎回毎回大変そうだ。キャラクターではリジムのお父さん、ソンツェエン・ガムポ様がお気に入り。こういう親爺キャラには弱いんです。 実際のチベット史はどうなんだろうと、歴史を調べたくなってきました。そういえば、ディー判事が仕えてたのも世民だったなー。この時代、女性の武芸も確かに盛んで、こないだ読んだ話では親王に名前を賜った女相撲の力士が出てきてたっけ。 最新刊も買ったのでゆっくり楽しもうと思います。後はチベット史。概略だけでも知りたい。
by yamanochika
| 2006-11-04 11:13
| ライトノベル
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