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風の王国 うつつの夢

毛利志生子 著 集英社コバルト文庫刊

今回でシャンシュン編が一段落。1巻かけて、吐蕃軍を率いたガルによるシャンシュン攻略が書かれているんですが、内容に圧倒されて言葉が出てこない。ここ1,2巻が攻略が始まるまでの溜だったので、それが一気に来た感じ。キュンルン攻防戦では、シュンシャン王妃として国民を守ろうとするセーマルカルの態度に感心した。リク・ミギャ王とのガガリダの砦での攻防戦もありましたが、セーマルカルの態度、落城の悲哀、そんなものと相俟って、ここで一番のクライマックスが来たように思う。

これまで謎の人、退廃的で政治に無関心な王とされてきたリク・ミギャ王の洞察力の深さにも感心。それにしてもソンツェン・ガンポはどれくらい前からシャンシュン攻略計画を立てていたんでしょうね。まだ事後処理は残っているけど、次は吐蕃に戻るのかな。そろそろ吐蕃の人達にも会いたい。

今回の話は、大軍が動くのもあって映像で動いている所が何度も頭に浮かんだ。これ、アニメ化しないかな。ドラマ化でもいいけど、動いている所を見てみたい。
# by yamanochika | 2009-06-11 00:54 | ライトノベル

探偵家族/冬の事件簿

マイクル・Z・リューイン著 ハヤカワミステリ刊

ルンギ一家シリーズ第2弾。高級ブティックの店先でたむろする不潔な服装の女性集団を追い払う依頼を受けたアンジェロ。その店にいた女性客からポケベルに入る謎の警告メッセージについて相談されたり、娘のマリーが警察に保護されたりと大忙し。

マリーに続いてデヴィッドまで思春期に突入。家族の問題が増え、誤解が生む笑いも倍増。例えばデヴィッドの年上のガールフレンドを、サルヴァトーレの彼女だと勘違いしたママが年下過ぎると頭を痛めたり。それでも何かあれば一致団結、落ち着くべき所に落ち着く大団円で、安心して読める。常にオチに使われている、ルンギ一家が(というか親爺さんが)唯一解決したという殺人事件。その話を始終されている家族にとってはもう聞きたくない話題ということでオチに使われているんだけど、いっそどんな話か聞いてみたい。
# by yamanochika | 2009-06-09 00:52 | 海外ミステリ

探偵家族

マイケル・Z・リューイン著 ハヤカワ・ミステリ刊

名前は知ってる作家さんなんだけど、読むのはこれが初めて。バースで親子3代で探偵業を営むイタリア系移民ルンギ一家の物語。

ハードボイルドを書く作家さんというイメージだったので、ファミリードラマ調の内容に驚いた。

台所の洗剤が置きっぱなしなのに夫が気付かないのはおかしい、調べて欲しいという主婦の依頼から思わぬ事件に発展する…というのが本書のあらすじ。ただし、事件そのものよりも、ルンギ一家の事件への取り組みや、家族内でのちょっとしたすれ違いが生むユーモアなど、家庭内の生活がメインとなっている。キャラクターの配置も、老いてなお意気軒昂な頑固親爺を中心に、フラフラしている長男を心配するママ、思春期を迎えた孫達等々、日本のホームドラマにどことなく似ている。

家族の繰り広げるホームドラマを楽しみながらのんびり読むのが吉。
# by yamanochika | 2009-06-09 00:43 | 海外ミステリ

勝てない……

何が勝てないって日本代表の話ではなく(WC出場決定おめでとう!)楽天の話なんですけど、クマーやまーくんでも勝てない。もう泥沼。今年は早々に野球という単語の存在を忘れたくなりそう。

そんな中、ドームまで試合見に来てます。3塁側だっつーにジャイアンツのユニフォームのがはるかに多いのはどうしてなんだぜ。

でさっき発表された先発が有銘。……アニメ!?マジで!?先発?!

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帰ってきました。予想通りの負け試合だったんだけど、面白かったー!でもいい試合してても負けは負けなんで4連敗っつー重い現実が待ってるんだけど、私がこの前球場で見た楽天戦は一場のロマンが大爆発で相手チームに2桁得点入れられて負けてたからアレに比べたら試合になってただけマシ。しかし勝った巨人も調子がよくないよね?ピッチャーは四死球多いし、打線もあんま繋がって無かったし。こういうキツイ試合の後だから明日はどちらかが大量得点して勝ちそうだけど。この場合うちが大量得点で負けるのかな…やっぱ…。当たってましたー全然嬉しくない。
とりあえず今日の振り返り。

先発ピッチャー有銘発表。楽天ファンから悲鳴と歓声。中継ぎじゃなくて先発!?マジで!?

1~3回 アニメが頑張って零封。球も走ってて調子いい。今日は神作画だった。四球なし。3回表2アウト満塁で代打ノリ。やっぱり凡打でアウト。
4回裏  代わった佐竹がいまいち。ホームラン打たれる。
5回裏  ピッチャー小山。今日は捨て試合だったの?
6回表  残塁率の高さに絶望。何故あれだけ満塁になって点が入らないんだ…  
6回裏  怖くて試合が直視出来ない。じっとスコアボードを見る。
7回表  あれ?山碕がヒット?草野ー!鉄平ー!!!歓喜のあまり2点目がどうやって入ったか思い出せない。
8回表  またもや残塁で点が入らず。既に9時20分。いつ終わるんだこの試合。
8回裏  犠牲フライで1点負け越し。やっぱり勝てないか。
9回表  終わったら速攻帰るつもりで眺める。ノーアウトから内村がヒット。憲史もヒット!ここからが繋がらないからら勝てないわけで。クルーンが暴投して1つずつ進むも最後は三振。いい夢みせてくれてありがとう。明日も頑張れ。しかし勝った巨人ファンがクルーンぼろくそに言ってて笑ってしまった。
# by yamanochika | 2009-06-07 17:43

カオスの商人

ジル・チャーチル著 創元推理文庫刊

クリスマスを目前に控え、2日続けてご近所の聖歌の集い、クッキー交換パーティを行う事になってしまったジェーンは忙しさに半パニック状態。恋人のメルは母親を連れて来ることになっており、それだけでも頭が痛いのに、他人のあら探しで有名なニュースレポーターが当日取材にやってきた!

ジェーン一家のクリスマスを描くジェーン・シリーズ10冊目。このシリーズの良さはジェーンとシェリイの会話を筆頭にした女同士の生きの良い会話だと思うんだけど、今回もそれは健在。恋人と母親が仲良くなることを期待しているメルへ感想がすごく笑える。いつもながらのテンポの良さで最後まで楽しめた。しかしアメリカ人はホームパーティ好きだよね。最後はクリスマスらしい内容で締めくくり。日本での未邦訳分が溜まっているので続きも早く読みたい。

今回から浅羽さんから新谷さん訳でシリーズ再開。人気シリーズで、なおかつ人気のある翻訳家さんが亡くなられた後を引き継ぐ形となってプレッシャーが大きかったんじゃないかと思いますが、翻訳文への違和感はほぼありませんでした。既読者や前任者への配慮が行き届いていて嬉しい限り。これからも頑張って下さい。
# by yamanochika | 2009-06-02 00:22 | 海外ミステリ