あった

遠藤淑子の今月出た文庫を読んだら、やっぱり私の探してた犬の話はコレの中に入ってました。可愛がっていたペットが死んでしまう話はたくさんあるけれど、こういう描き方をした人は見たのは遠藤さんが初めて。そしてこういう考え方があるんだなーと心の中にストっと落ちてきたのも初めて。それまでも遠藤淑子の漫画は好きだったけど、この人の描くものはこの人にしか描けないんだ、と思い始めたのもこの話からでした。大好き。
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# by yamanochika | 2004-09-25 17:23

スペシャリストの帽子

ケリー・リンク著。ハヤカワFT文庫刊。

あなたは小説を読んでいます。その小説は誰かの夢をそのまま書いたような内容です。あなたは困惑します。その小説は昔読んだ童話に似ています。ガラスの靴を履いた恐ろしく足の小さな女の子や、チェックのドレスを着てカンザスから旅立っていた女の子はどこかにいなかったでしょうか。ダンスシューズをすり減らして踊った12人のお姫様の話が?あなたは考え始めます…。

というような感じのお話の詰まった短編集。内容は、読んでも理解出来なかったり、逆に面白いと思ったり。世界幻想文学大賞を受賞した作品もあればネピュラ賞、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア記念賞受賞作品もあり、FT畑というよりSF系の人のような気がしますが、センテンスの短さと話の飛びっぷりが昔の幻想文学ぽいような。表題作の「スペシャリストの帽子」は読み進めるとじんわり怖くなる話。「人間消滅」や「生存者の舞踏会あるいはドナーパーティ」もそう。
私が一番面白いと思ったのは「雪の女王と旅して」。昔、隣の家の小さな男の子を捜して毛皮のコートを着て旅したことがある小さな女の子の孫娘かもしれないゲルダが自分を捨ててきれいなあばずれ女のソリに乗って出て行った、おそらく自分を愛していない男を探して旅する話。彼女が彼に会ったら言ってやるたいと思っていることリストの内容が楽しい。「飛行訓練」も捨てがたい。
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# by yamanochika | 2004-09-25 17:19 | SF・FT

四代の天皇と女性たち

小田部雄次著。文春新書刊。

明治~平成にかけての四代の天皇の後宮及び天皇制(における後継者のあり方)についての本。特に力が入っていると感じたのが明治天皇について。側室がいるのが当然であった江戸から続いている時代とあって、後継者をもうけるために側室が必要であった天皇家及び華族達の側室、妾事情、戦後どのように家制度が崩れていったか、また明治天皇の15人の子供達の話、皇后が後宮を治めるためにいかに改革がなされたか、等々興味深く読んだ。
 宮中というと今でも伝統やしきたりが支配する、古い時代が続いているところという印象があるけれど、それでも百年前に比べれば大幅な改革がされているということに驚き。
日本の皇室というのは、時代が変わってもその時代に即して変化し生き残ってきたという点にしたたかさと強さを感じるのだけれど、何にしてもあれだけ自分を節することが出来ることは尊敬に値すると思う。

あと個人的に一番びっくりしたのが(下世話な話ですが)戦後の閑院さんの離婚原因。…奥さんは大変だったんだろうなあ。
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# by yamanochika | 2004-09-25 16:48 | その他読んだもの

ソロ。

イリヤかっこい~!ナポレオン・ソロで私のお目当ての俳優さんが演じてたのはソロじゃなくてイリヤでした。でも女好きで女の子にモテモテなのは男前のイリヤじゃなくてソロの方なの。ソロも別にそれなりな顔してるんだけど、役所的に2枚目半つーか三枚目っつーか。OO7のパロなだけあって変な小道具出てたり(そしてボンドと違ってソロはおいしい目をあまり見れない…)、本家と違ってアクションシーンはぬるめ。てかあんなに動き遅くていいのか!と思わずツッコミたくなった。OO7は腹抱えて笑いたくなる位力業で見せるからねえ。とにかく、全般的にぬるーい感じ。もうB級好きにはたまんないテイスト満載ですよ。本家がB級だけど王道行ってるならこっちは裏道走ってる感じ。

あのぬるーい感じとブルドックみたいな顔の課長がとても気になるので来週も見たいと思います。この際イリヤの(というかデヴィッド・マッカラムの)顔が見られるだけでもいいや。(結局それか)そしてオチ担当がソロなのね。
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# by yamanochika | 2004-09-23 01:43 | 雑感

われらのゲーム

ジョン・ル・カレ著。ハヤカワ書房刊

冷戦終結と共に英国情報部から退職させられたティム・クランマー。年若い愛人のエマと田舎暮らしを楽しむ彼の元に、同時期に退職した元部下のラリーが訪れる。ケリーはティムのパブリックスクールの後輩でティムがイングランドとロシアの二重スパイに育て上げた男だった。ティムの目の前でエマとラリーは恋に落ち、やがて二人はティムの前から姿を消す。ロシア政府から奪った大金を手に。警察に関与を疑われた追いつめられたティムは二人の後を独自に追っていくのだが…。

冷戦後の混迷の世界で惑う元スパイ達を書いた作品だが、メインとなるのはロシアのイングーシ共和国。今となってはロシアの火薬庫として爆発している、チェチェン共和国の隣、同じようにロシアに長年虐げられてきた、その国と民族を書くことがこの作品の一つの主題となっている。作者はこの作品の15章目に、弾圧されるイングーシの現実を書くためだけにその前の14章を費やした。作中のラリーと同じく、世界の人々が彼らを見ないことを許さないために。

ではもう一つの主題はというと、ピグマリオン、人形と人形遣いの愛憎劇であろう。ティムは自分がなれなかったものにラリーを仕立て上げ、彼を支配した。しかしティムが作ったラリー(というシステム)は暴走し、彼の支配を逃れようと、世界が目を背ける場所に、勝ち目のない戦いにのめりこんでいく。間にエマという女性を挟んではいるけれど、エマは彼女を愛しているティムやラリーにとってすら実際は影のような存在にしかなれない。

ティムは自分の創造物であるラリーに振り回され彼を憎みながらもラリーを追いかけていく。一方のラリーもティムを馬鹿にしているように見えながら、自分を創り上げたティムから逃れようともがき、もがきながらも逃れきることは出来なかった。

作品中で、ラリーはまるで夢の中の人物のように影だけが表現されて、表には出てこない唯一の人物である。彼が与える印象はとても強いけれど、彼自身の輪郭はやはりぼんやりとしている。ティムによって様々な人格を与えられ生きてきたラリー。彼の人生は結局は他の誰かに理想を投影しながらその時々の自分を創り上げて生きていたように思える。彼がイングーシにのめり込んだのは、冷戦の終了が彼をそれまでの枠組みから放り出したが故の悲劇とはいえないか。

そして己をラリーに注ぎ込み、自分の中にぽっかり空いた穴を抱えるティムもまた冷戦の終了によって放り出された一人である。彼はこれから何を目的に生きていくのか。その答えは本書では出ない。惑うティムと強い目標を持つイングーシ人との対比が描かれ物語は幕を閉じる。答えを出すのは自分自身であり、他の誰かに代弁してもらうことは出来ない。
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# by yamanochika | 2004-09-22 00:53 | 海外ミステリ

ロマサガ~!

ロマサガ完全リメイクでPS2で発売!ってなことを人から1週間くらい遅れて知った。テレビでがんがんCM流してたらしいんだけど見てないです。いつやってたんだ…。
ロマサガは私が生まれて初めてやったRPGでおかげでRPGってこういうものだと思いこんでて他のゲームやった時に嫌いなイベントを放っておくと先に進めないっていうのを知った時はショックだったっけ。ゲームバランスもバグの多さも主人公達が世界を救うために何をしようと世界中のほとんどの人は無関心っていうあの世界観も何もかも好きでした。てかSFCのロマサガは1から3まで全部好き。
ロマサガ1は時間が足りなくて削ったシナリオがたくさんあったらしく(その名残があの数々のバグに)(でもハヤブサキャンセルと職業詐称男グレイのイベントは残して欲しいわ)
新作って言ってもいいくらいシナリオが補完されるのは楽しみなんだけど、キャラデザが3Dに変わってるのがちょっと。今のスクウェアには2Dのゲームはあり得ないのかもしれないけど、あのままの絵でロマサガ1~3パックでも良かったのに。(それからデュープリズムの続編は)(やっぱりないのか)

それはおいといて邪神サルーインすら自分の野心のために利用して切り捨てる悪の皇太子ナイトハルトのイベントが見られるかどうか今から楽しみです。中が見れるのに絶対入れないマチルダの館とか。そして今度こそオールドキャッスルに行ってお買い物し放題…!
あ、ガラハド殺害イベント無くなってたら悲しいな。まあこんなこと書いてても発売日未定なんですけどね!。2005年度中に出るといいなあ。(キングダムハーツの続編出るほうが早そう)

ところで公式サイトで種のファーストアタックをやっと見ました。フレッツに繋ぐのが面倒でー全然見てなかったのね。女の子が可愛いけどメイリンフレイそっくりやん!とかアスランの服装がいつも通り微妙とか、そんなものが全部吹き飛びそうなほどラクスの露出度にびびりました。あの、乳が服からこぼれそうなんですけど!いやー目が釘付け。私の心のオアシス、マードック曹長とキサカは続編出るのかな。影も形もない上に話題にすら上ってない…。
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# by yamanochika | 2004-09-21 23:32 | 雑感

自殺の殺人

エリザベス・フェラーズ著。創元推理文庫刊。

トミー・ダイク&ジョージシリーズ。あんまり面白かったので「猿きたりなば」に続いて読了。思わず3冊目にも手を出しそうになり自重しました。一気に読んでしまっては楽しみが無くなってしまう。ところで日本での刊行順に読んでたんだけど、実際の刊行順は逆みたい。ううんシリーズものは出来れば1冊目から順に読みたいんですけど…!

嵐の夜に崖から飛び降りて自殺しようとした植物館長を助けたトビーとジョージ。翌朝彼は職場で死体で発見される。当然自殺と思われたのだが現場の状況は明らかに他殺を示していた。この謎に困った館長の娘はトビーとジョージに相談を持ちかけるのだが…。

基本が当時の本格推理小説のパロディを目指している作品なので、この死体発見の状況、怪しげな友人等々の行動全てが笑いを誘うものになっている。にも関わらず事件の底に隠れる真相になんと毒があふれていることか。トビーの一人称だった「猿…」と比べ、別の人物の一人称で語られる今作はトビーが一見名探偵風なんですが、迷探偵ぶりは相変わらず。もう一人の探偵ティンバー警部が良い味出してるですが、彼のアイリーン・ドーンちゃんは本当に実在するのかしないのか?謎です。
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# by yamanochika | 2004-09-20 02:09 | 海外ミステリ

猿きたりなば

エリザベス・フェラーズ著。創元推理文庫刊。

犯罪ジャーナリスト、トミー・ダイクと友人のジョージを主人公とするシリーズもの。フェラーズが初期に書いた5作続いたシリーズの中の1冊。本格ミステリのオマージュ的なシリーズで、探偵役を務めるトミーは名探偵ならぬ迷探偵。実質的な探偵はワトスン役であるジョージなんだけど、この二人の掛け合いが楽しい。上質なユーモアを秘めた作品…ということはつまり苦みや毒があるといことで、登場人物達、わけても女性達の人物造型の鋭さには驚かされる。
大事な娘が誘拐未遂にあい心配している、という相談の手紙を受けて訪れたトミーを待ち受けていたのはなんと娘ではなくチンパンジーの誘拐事件。相談者の科学者は真剣に自分の娘以上にチンパンジーを心配しており、とにかく話を聞くべく彼の家に向かったトミー達の目の前にチンパンジーの惨殺死体が。一体誰が何の目的で猿を殺したのか?

という一見荒唐無稽なストーリーがどのように悲惨な事件に結びついていくのか。そのひねり具合が何ともいえず上手い。何よりも一番の衝撃は一番最後に待ち受けているんだけれど。もしかしたら…?という推論はあったけれど、ああ来るとは思わなかった。脱帽。
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# by yamanochika | 2004-09-20 01:54 | 海外ミステリ

ダニエル・チャヴァリア著。ハヤカワ文庫刊。

キューバが舞台の陽気なクライムノヴェル。母親共々安楽な暮らしをするため、売春婦になったアリシア。自転車に乗って自慢の尻を見せつけて、目指すは金持ち男のゲット。ようやく理想の男ヴィクターに出会えたと思ったのもつかの間。ヴィクターに手伝わされて犯罪の片棒をかつぐことに…。

短くてスパッとした文章にスピーディな場面展開で最後まで勢いを失わない。最後まで止まらずに流されていくのが楽しい。状況の悲惨さと裏腹な登場人物達の明るさにほれぼれする。何より陽気でセクシー、知性と勇気を兼ね備えたアリシアがとても魅力的。彼女の一番の共犯者である母親との連携、絆も素晴らしい。こんなに明るく終わるクライム・ノヴェルは久しぶり。ウェストレイクがこの作品を高く評価している、というのにもうなづける。(ドートマンダーはまさに楽しく笑って楽に読めるクライム・ノヴェルだから)
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# by yamanochika | 2004-09-15 01:40 | 海外ミステリ

ちょびっと

部屋の片づけしてまた無駄なモノを買いました。涼しくなってきたからそろそろ掃除にかかりたいんだけどねえ…。

色々なサイトさん巡ってると私の感想って無駄に長いわ。文章は短く、5,6行でまとめよう!と思うのに実行出来た事の方が少ない。分かり易く簡潔に面白い文章書ける人はすごい。

後、自分の萎えは書かないようにしようと思うのですがカプ表記されてるものならともかく、別ジャンルの人に日記なんかに書かれちゃうとさすがに避けられない。勘弁して下さい。
しかし考えてみると私の萌えは誰かの萎えなので、こんなとこで萌え感想書いてるお前が反省しろよって感じです。すみません。書くのはやめないけど。
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# by yamanochika | 2004-09-15 01:26 | 雑感

日々読んだ本の記録。他映画、漫画等の感想などあれこれ。感想はネタバレありです。ご注意下さい。
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