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七番目の仮説

ポール・アルテ著 ハヤカワミステリ刊

突如街角に現れた中世のペスト医師を扮装をした男。巡回中の巡査が不審な男を尋問した所、男が去った後、何もなかったはずのゴミ箱から男の死体が発見される。その若者は、ほんの1,2時間前、下宿先でペスト患者として担架に載せられたあと、担架の上から消え失せたのだという。その数ヶ月後、ツイスト博士の下に奇妙な情報が寄せられる。ハースト警部と共に、人気の劇作家ゴードン卿の元を訪れるツイスト博士だが…

ゴシックホラーな雰囲気の事件を論理で組み立て直す話なので安心して読める。ただ今回は劇作家と俳優の化かし合いがあるので、いやーこれは演技だったんだよーというどんでん返しが入りすぎていてちょっと読みにくい。部屋からの消失は、確かに単純でこれしかないという解決方法なんだけど、しかしそこまでやる人がいるのか、という疑問が。まあそれを追求したらこの手の話はお終いな気がしますが。
by yamanochika | 2008-12-30 02:15 | 海外ミステリ
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