横山秀夫著 講談社文庫刊
アルツハイマー病を患っている妻に懇願され、現職の梶警部が妻を殺害し自首してきた。単純な事件に思われたが、妻殺害から自首するまでの2日間の空白については頑として語ろうとしない。彼が完全に落ちないのは何故なのか-? タイトル通り「半落ち」が話の主題となるのですが、梶警部が何を隠しているのかよりも、彼の謎に挑み、あるいは正義を求めようとしながらも組織の論理に飲み込まれ苦い思いをする男達の物語というのが本当なのではないか。梶警部が最後まで隠そうとし続けた謎は確かに感動的な内容なんだけれど、スッキリした味わいを求めると拍子抜けしてしまう。結局どうにもならなかった、という無力感だけが残ってしまうんですよね。話を引っ張る力はさすがだと思う。
by yamanochika
| 2009-04-07 01:40
| 国内作家
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