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サイモン・アークの事件簿 2




エドワード・D・ホック著 創元推理文庫刊

2000年以上の時を生き、悪と戦いつづけてきたという男、サイモン・アークが怪事件に挑む事件簿第二弾。一見怪現象に見える事柄をサイモン・アークが紐解いていくという形式。今回は中編になる「真鍮の街」も収録。読み比べてみると、短編の方がピリっとしてて上手く纏めているという印象。
ある意味ミステリとしては王道なネタで、最初の登場人物紹介の時点で、ある程度こういう事件が起きて、犯人はこの人で真相はこう、というのが読めてしまうので。長くした分あちこちにレッド・ヘリングを散りばめていて、悪い話ではないんだけど、真相が明かされるとやっぱりね感がぬぐえない。一番興味を惹かれたのは大学教授が何の実験をしていて、何のために被害者の頭を調べていたのかって所かなあ。

不可能犯罪としては「過去のない男」、「墓場荒らしの悪鬼」なんかが面白かった。初期のオカルト色が強めの話の方が好み。
by yamanochika | 2011-01-24 22:19 | 海外ミステリ
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