我鳥彩子著 集英社コバルト文庫刊
たまたま雑誌に載っていた短編版を読んでいたので、これが長編になったらどうなるんだろうという興味で購入してみました。 話の大筋は同じなんだけど、長編化ということでキャラクターの肉付けがしっかりされてエピソードが増量された感じ。短編ではヒロインの一人称だったのが、皇帝や神視点が入ってます。皇后の背景もちょびっと変更されていて、これは変更されたこっちの方が好み。ヒロインは、ちょっと変人だった短編に比べるとかなり変人になってるかなあ。皇帝陛下は短編版の方が断然カッコよかった。新キャラとして追加された宦官のおっちゃんが何だか可愛い。あの情けないくてちょっとくどいけど良い人な所が好きです。主人公の侍女には何も感じなかったのに(笑) 基本コメディなので、まあ何でもありかーって感じで軽く楽しめたんですが、短編がヒロインが更に贅沢な身の上になる所まできちっとオチがついていたので、やっぱり短編の方が面白かったと感じてしまう。かといって、雑誌の短編読んで無かったらこれ手に取らなかっただろうからなあ。妄想過多で、生身の男と恋愛する所まで進んでいないヒロインが、街で皇帝と手をつないで歩くことになった時の挙動不審ぶりは可愛かった。 多分シリーズ化されると思われるので、2作目が出て話がまた膨らんでるなら読んでみたい。
by yamanochika
| 2011-06-05 11:21
| ライトノベル
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