ドナート・カッリージ著 ハヤカワミステリ刊
冒頭、救急医が心臓発作で倒れた男性を救助しようとして、その男が自分の双子の妹を殺害した連続殺人犯である事に気付く場面から物語が始まる。ヴァチカンの秘密組織に属する神父マルクス、ミラノ県警の写真分析官でローマで死んだ夫が殺害されたのではないかと疑いを持つサンドラの二人がローマで出会い、物語が動き始める。 前作も、殺人事件と、その背後で殺人犯を殺人へ導いたより純粋な悪との対峙がテーマとなっていましたが、今作はさらにその先へ進んだ感じ。純粋な悪との直接対決と、善とは、悪とは何かというテーマがより深くなっていって前作以上のカタルシスがあるように思います。徐々に見えてくるマルクスの正体が一つのテーマになるのでしょうが、一番感動したのはサンドラの夫が彼女に託した本当のメッセージが明らかになる場面。あれにこの話の全てが詰まっている気がします。
by yamanochika
| 2014-09-27 13:13
| 海外ミステリ
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