恩田 陸著。集英社刊。
常野物語の1冊。明治末くらいを舞台に書かれた作品。お伽噺みたいな、きれいなお話。結構泣かせる作りでね、あー次はこう来るって思っててもやっぱり泣いちゃうという。他人をしまう、というのがどういう事なのか最初は分からなかったけど、それがどういう事か分かった時にぐっとくる。その前の、お嬢様が自分のなすべき事を行った時よりも、ここの場面が一番心に残った。それと最後に、結局初恋は実ることなく、ねこさんは違う人と結婚しているんだ、というのが、より一掃お伽話感に拍車をかけているみたい。 常野物語にはやっぱりこういう路線を貫いていって欲しかったな。
by yamanochika
| 2007-03-16 00:37
| SF・FT
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